2012年03月16日
いつも自分なりに読んでくれる人が楽しんでもらえるように書いていますが、今夜はもっぱら書く自分だけが楽しい文章となってしまいそうです。
今年の11月末に、もう一度自分が書いた文章を読み返すその日を楽しみに...。興味のない方、パス1でお願いします(笑)
今週末、というより今日から2012年シーズンのF1が開幕します。このF1がもう僕は小学4年生の時から大・大・大好きなんです。
ネットで毎日ニュースを追いかけています。正確なニュアンスを掴みたくて英文記事もかなり読みます。さして興味がないのにモータースポーツ担当に回されたスポーツ新聞の記者よりは詳しいかもしれません(笑)
まずは興味を持ってくれた方のためにF1の概略を。F1は世界最高峰の自動車レースです。
全世界でのべ約60億人以上が視聴すると言われ、ワールドカップイヤーをのぞけば世界でもっとも見られているスポーツです。...ですが日本は不思議なほど人気がありません...残念。
今年は世界20カ国で開催され、各チーム2名のドライバーで全12チーム、24名で争われます。
レースは1位に25ポイント、2位18ポイント...10位1ポイントまでが入賞、ポイントが加算され、
・ドライバーズ
・コンストラクターズ(チーム)
という2つの部門で、ポイントの年間合計値を競います。
F1の魅力は多々あれど、僕が一言でまとめるなら...さまざまな"究極"の融合ということでしょうか。
政治と経済、そして文化
トップチームになると年間500億円以上はくだらない言われる資金、それを支える世界中の様々な企業、ときにはスポンサーが国家ということもあります。僕はF1を通してほんとうにたくさんの国、民族の政治・経済・文化といった事情を知ることが出来ました。
技術
"走る実験室"と呼ばれ、現状維持は後退を意味する熾烈な開発競争、それを支える世界各国の明晰な頭脳たち。
5秒以内に停止状態から160kmまで加速し、再び停止することができるマシン能力。レースで鍛えられた人や技術は、一般車の開発にもフィードバックされていきます。
知力、体力、精神力
それを操るドライバーには4.5Gもの重力(体重60キロのドライバーなら270キロ)がかかる極限の状況下で2時間、ときにガードレールから5センチと離れず駆け抜けて行きます。
予選では1000分の1秒単位まで重なることも、そう珍しいことではありません。
ピットインしてガソリン入れて、タイヤを4本交換して5.7秒で「ああダメだ、遅い」と言われる世界は他にはないでしょう...(笑)
しかしF1にはただ単にスポーツというだけでなく、政治的な駆け引き等、後ろ暗い面も多々あります。また他のスポーツと違って、道具の善し悪しが結果を決定的に左右する競技でもあります。
「靴が悪いから勝てない」陸上選手が言ったら言い訳ですが、F1では正当な理由です。レースが始まる前から乗り込むマシンによってある程度、望める結果の限界は決まっています。
ですが各ドライバーにそれぞれ目標=勝利があり、敗北もまたあるのです。
そしてそんな光と闇、すべてを一緒くたにして飲み込み、突き進んで行くのがFormula1なのです。
...のべ何百億円と何千時間を賭け生み出された、人間の叡智の結晶のようなマシンが、ほんの一瞬でクラッシュしてしまうその不条理。速さで勝って勝負に負ける...レースではよくある光景です。チーム、マシン、ドライバー、タイヤ、的確な状況判断...本当にさまざまな要素が揃わないと成功が掴めないのは人生と同じです。
そして万難を排して掴む勝利。何百人というスタッフが1人のドライバーのために、ドライバーは己と何百人ものスタッフのために...人々の強烈な努力に光が射し込む瞬間は、何度見てもほんとうに、ほんとうに美しいです。
そんなF1を見る度、"俺も自分の人生レースがんばろっ"単純にそう思ってしまいます。
「...アンビリーバブル!......センキュー、アイラブユー!!」
2010年最終戦、アブダビで逆転チャンピオンを決めたセバスチャン・ベッテルが、号泣しながら無線でチームスタッフへ伝えた言葉は今だに忘れられません。
次回は2012年の予想を。
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