2021年06月02日
長いこといせ(ひでこ)さんと過ごしていると、ときどき、彼女だけが「見えている」という場面に出会す。
展覧会の打ち合わせのときもそうだった。
アトリエに到着すると、いせさんが起こしたのだろうか『ティール・グリーン』のパースが書かれた紙を2枚渡される。
この図面についての説明がざっと終わると、そこからは
「ここに1枚入れても3200スペースが空くから、もう1枚入れられると思うんだけど、どう思う?」とか
「ちょっと暗いトーンの色が続くから、ここらでこの絵を入れて展開を変えるってのはどう?」
といった質問を立て続けにされる。
いせさんの著作『見えないものを見る』よろしく、頭をフル回転させたが、僕にはまったく見えず。
マスクの下から次々に投げかけられる言葉を聞きながら
「やっべ。なに言ってるのか、さっぱり分かんねーや」となった。
ここで方向転換、今日は自分は【共感的理解を示す】ことだけに集中しようと作戦を変える。
それからは伊勢さんの一言一句に
「たしかに!」とか
「それイイですね♪」
とひたすら打ち返した。
身内びいきじゃないけど、あの日は、いせさんの空間認識能力ってすごいんだなぁとすなおに思った。
From X